生活の高密度化。「ぼくたちに、もうモノは必要ない。」

ミニマリズム

モノがあることだけが幸せなわけではない。私はモノを減らすことを通じて、生活がグッとよくなった。今回は、ミニマリズムについて解説された「ぼくたちに、もうモノは必要ない。」を参考にしつつ、私の実体験を基にミニマリズムを紹介したいと思う。

マキシマリストの生活

私は元々趣味も祟って、部屋にモノがかなり多い方だった。
壁一面にお気に入りの本がずらっと並び、趣味のアウトドア用品と楽器類が整然と置かれている。クローゼットを開ければセンスのいい服が掛かっている…
そんなおしゃれな部屋のイメージを持ってモノを増やすも、現実は違った。

机の上にいつ置いたか分からない小説が埃を被って積まれ、床には楽器のケーブル類が乱雑に散らばる。手入れしなければと思ったままの登山用具は玄関に置きっぱなしで、洗濯して畳むのが面倒だった服がうず高く積まれている…
仕事を終えて疲れて帰ってくるとそんな部屋を片付ける気力も起きず、片付けをしないので更に部屋が散らかっていく。完全に負のループである。

こんな生活をなんとか変えないといけない…と思っていた最中に出会ったのが、「ミニマリズム」という考え方だった。

ミニマリズムとは

ミニマリズムとは「自分に必要なモノだけを選び、それ以外を減らすこと」だ。

一般的には「何も持っていない」イメージが強いと思うのだが、厳密にはそうではない。厳選した結果、部屋に何も残らない人もいる。案外モノが残る人もいる。
本質は「大事な物事の密度をいかに上げることができるか」なのだ。
捨てることは手段であり、目的ではない。

ミニマリズムで変わった3つのこと

ミニマリズムを進めていく中で、私の生活は大きくよくなった。そのメリットを3つほど紹介したい。

①探しものをしなくなる
私が最も分かりやすく効果を感じられたのがこれだった。以前の私はよくモノをなくしており、出かける前に家の鍵を探すのがデフォルトだった。今から考えればモノに溢れて部屋が散らかっているのだからモノを失くすのが当然である。
しかし、モノが少なくなれば失くしたとしてもすぐに見つかる。それどころか、そもそも持ち物が少ないのでモノを失くさなくなる。持っているもののほとんどを把握できるようになったので、探し物をする時間はほとんどなくなった。

②本当に必要だったものが分かるようになる
ミニマリズムを進めていくことは、「自分が必要としているのは何なのか」を問い直し続けることだと思う。そうやって多くを捨てた上で残ったモノこそが、自分にとって本当に必要だったモノなのだ。これは自分自身にしか分からない。
私にはアウトドア道具が残った。日常から抜け出して、大自然の中に飛び込むことが私にとってはかけがけのないことだったのだ。

③人の目線で選ばなくなり、大事な物事に時間を割ける
「自分にとって必要かどうか」を基準にモノを選ぶようになるので、人の目線のためにお金や時間を使うことがなくなる。
ミニマリストに毎日同じ服を着ている人が多いのはこのせいだと思う。「見た目に気を使っていない」のとは違う。自分が「良い」と思った1択に絞って、その服だけを着続けるのだ。私も普段着はTシャツが6枚と短パンが3枚だけ。着る服を悩まなくていいのは最高だ。
そして自分に必要のない物事・人の目線にある物事を整理していくので、自分のリソース(お金・時間・労力)を自分にとって大事な物事に割けるようになる。私は旅に回せる時間とお金がすごく増えた。最高に幸せである。

捨て方の5ステップ(=大事なモノの残し方)

それでは実際の捨て方について説明したいと思う。捨てることにもコツがある。手順を追ってやれば誰だってうまくできる。

①捨てられないという思い込みを捨てる
まず一番大事なのがこれである。私にはできないという思い込みを持っている限り絶対にできない。大抵のことは不可能ではなく、やりたくないから不可能だと思い込むだけなのだ。大丈夫。汚部屋出身の私が捨てられたのだから、あなたも必ず捨てられる。

②まずは明らかにいらない「ゴミ」を捨てる
ゴミ袋を広げてくれ。机の上に乗っている空き缶から始めよう。まずは捨てることへのハードルを下げるのだ。誰にとっても要らないものを部屋に置いておく意味は皆無だ。

③同じ機能を持つものを捨てる
同じ機能を持つものは2つ要らない。ボールペンが何本もあるのなんて無駄の極みだ。書く人間は自分だけ。お気に入りの1本があればそれでいい。誰かが来た時用に使う食器、それはいつ使うんだ?活躍しているところを見たことがないぞ。

④使用頻度の低いものを捨てる
年に3回しか着ていないその高かったコート、本当に必要だろうか?高かったからという理由だけで置いていないか?コートを着るのは1人だ。クローゼットの中にずっとしまい込んでおくくらいなら、毎日他の誰かに着て貰った方がコートも幸せじゃないだろうか。そう思えるなら今すぐリサイクルショップに持っていくんだ。コートも幸せ・リサイクルショップも幸せ・次に買う人も幸せ・手放した自分も幸せ。幸せしか生まれていない。私のモッズコートも今頃誰かに着てもらえていると嬉しい。

⑤思い出だけで残しているものを捨てる
厄介なのがこいつだ。全然使っていないのに思い入れだけがあって捨てるハードルが高いもの。謎のお土産、使えていない貰い物。貰ったものだから捨てにくいのは分かる。だがそのモノを使わずに、放ったらかしにしておくことの方が失礼じゃないだろうか。どうしても手放しづらければ写真に撮ればいい。

まとめ

ミニマリズムとは、「自分に必要なものだけを選び取ること」だ。
これによって生活を大事な物事だけで満たすことができるようになる。
捨てることにはコツがあるから、手順を追ってやるのがおすすめだ。

さあ、まずは机の上から始めよう。

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